好きこそものの上手なれ

ME:I(ミーアイ)というグループがdocomoが主催するオーディション番組からデビューした。
Leminoという動画配信サイトが1か月間無料で見られるという特典をもらえたが、あまり見る番組もなかったので普段から音楽が好きなこともあり取りあえず見たというころから始まった。数か月にわたる合宿生活で歌とダンスの訓練を受けデビューに向かうというものであったが、歌やダンスについてトレーナーから容赦ない指導を受けながらも健気に頑張っていくという姿に感動してしまった。
メンバーの中には以前メジャーデビューしていたメンバーや、小さい頃から歌やダンスをずっと習っていたというエリートもいる中、歌もダンスも未経験というメンバーも含まれていた。当然彼女たちは自分たちができないことをあっさりとしていくエリートのメンバーに後塵を拝することになる。番組序盤では圧倒的な差をつけられ落ち込む日々。しかしながらできないことを教えてもらいながら日々成長していく姿は本当に感動的であった。
そんな中で私が注目している2人のメンバーがいる。一人は海老原鼓さん。(TSUZUMI)彼女はダンスも歌も未経験でなおかつメンバー最年少の17歳でありながらメインボーカルの座をつかんだ。大人数の中でも彼女の歌声はすぐにわかる。とにかく耳に残る歌声だ。フェイクも担当しているがそれがまたたまらない。彼女を突き動かしたのは歌が大好きであったという情熱のみ。「好きこそものの上手なれ」ということわざは言い得て妙である。苦手なダンスやラップにも果敢に挑戦した。
そしてもう一人は三重県出身の佐々木心菜さん。(KOKONA)彼女には「田んぼの妖精」というキャッチフレーズがつけられていた。文字どおり周りがたんぼだらけの田舎育ちらしい。彼女もまた歌もダンスも未経験で特にダンスは目を覆いたくなるほどのものであった。しかしデビュー曲とカップリング曲の中では三重県出身というひいき目も加味してか、とにかく彼女に目が行ってしまう。圧倒的なビジュアルだけではなく歌もうまい。ダンスも他のメンバーに全く引けを取らないほどに成長した。

このオーディションは国民プロデューサー(視聴者)の国民投票(投票)によって最終的に11人のメンバーが選ばれた。
圧倒的なスキルを持つメンバーが脱落していく中、彼女たち2人以外にもダンスも歌も未経験ながら最終投票で2位の順位を勝ち取った村上璃杏さん(RINON)もいる。
彼女の初回の順位は、デビュー圏外の23位であったが、ごぼう抜きで2位の順位まで上り詰めデビューを勝ち取った。

彼女たちの歌は何とオリコン初登場1位の快挙を成し遂げ、このCDの売れない時代で初週売り上げ約23.3万枚を達成した。
韓国勢に押されっぱなしであった日本の音楽界に久しぶりに明るい話題が起こった。もっとも彼女たちが合宿した場所は韓国であり韓国語でもデビュー曲を披露しているのでK-POPの影響を受けているのは否めないが…彼女たちは純粋な日本人だ。

彼女たちとは別に最近注目しているILLIT(アイリット)という5人組のK-POPのグループがいる。ある音楽番組で彼女たちがインタビューを受けていた。「毎日何時間ぐらい練習しているのですか?」その質問に対して彼女たちは「12時間ぐらいです」とあっさり答えていた。彼女たちの息のあったダンスはその練習の賜物である。

勉強も同じだ。いつまで経ってもやらされている勉強では成績は劇的には向上しない。その科目をとことん好きになって欲しい。好きだからどんどんしてしまうという状態になれば気づけば自分より上にいる人は限りなく少なくなってくるはずだ。

進学塾オネスト鈴鹿校 中根 眞澄

P.S 卒業生のみなさん、進学おめでとうございます。
昨年は陰ながら応援するという立場にも関わらず何人かの卒業生からも保護者の皆様からも感謝のお言葉などを頂きました。改めてこの場を借りてお礼申し上げます。